産学連携活動における秘密保持について

大学における研究成果は、成果創出者の自由意志に基づいて速やかに社会に公表されることが望まれます。一方、産学官連携活動の一環として実施される企業等との共同研究等においては、企業等から提供される秘密情報や共同研究で得られた成果情報を、大学が適切に管理することが強く求められています。これに関連して、経済産業省により「大学における営業秘密管理指針作成のためのガイドライン」、「営業秘密管理指針」が平成16年4月に制定され、平成18年5月、平成23年3月と2回にわたって改訂されました。

しかし、企業活動のグローバル化に伴い、その知的財産マネジメントは、特許出願による権利化を重視した以前の戦略から、海外も含めた権利化とノウハウとしての秘匿化とを適切に組み合わせて最適な運用を図るものへと変容してきており、企業と共同研究を実施するに当たって、ノウハウ等の秘密保持に留意することが特に重要となってきています。

これを受けて、上記ガイドラインは、平成28年10月に全面改訂され、秘密情報の漏洩を防止するための対策について、特に考慮すべき事項等が提示されました。

従って、企業等との契約に定められた守秘義務等を守らない場合、大学は重大な契約違反を犯すことになります。また、それが原因で相手方に損害を与えた場合は、相手方から損害賠償請求を受ける可能性もあります。さらに、共同研究に学生・大学院生等が参加する場合は、これらの学生・大学院生等も大学が企業等と結んだ契約で定められた事項を遵守しなければなりません。

このため学術・産業イノベーション創造本部は、大学の研究で得られた成果情報及び共同研究で企業等から提供される秘密情報の管理、ならびに共同研究などに学生・大学院生等を参加させる場合に注意しなければならない事項を見直し、「共同研究等の産学官連携における研究成果、秘密情報等の管理に関するガイドライン」として取りまとめています。
(なお、本ガイドラインにある誓約書は、学生・大学院生等が自由意志に基づき提出すべきものであり、強制的に提出させるものではないことに留意願います。)

以下に、秘密保持契約の雛形を示します。

秘密保持契約書(企業への情報開示用(片務)参考例)

秘密保持契約書(共同研究の可能性検討用参考例)