本学は課題解決型のオープンイノベーション創出に向けて、重点分野毎にクリエイティブ・マネージャー（CM）を配置し、本学が拠って立つ神戸・兵庫・関西との連携を重視しながら、大型共同研究プロジェクトを推進しています。

　また、産学連携機能の強化を目指して令和2年3月に設立した（株）神戸大学イノベーション（KUI）と連携し、一体的運営をすることにより、オープンイノベーション機構（OI機構）のさらなる強化と自立化を目指します。

　現在、OI機構では医療技術、バイオ工学、スマートコミュニティ、海事・エネルギーの４つの重点分野で大型共同研究創成に向けて取組んでいます。

　医療技術分野ではバイオリソース利活用、遠隔内視鏡手術技術、光免疫療法周辺技術開発等のプロジェクト推進と共に、マイクロバイオーム、認知症予防、再生医療等の新規大型共同研究創出を行います。バイオ工学分野では本学発のバイオスタートアップ企業との技術交流と、先端バイオ研究における本学の特長となるバイオファウンドリ―機能の一層の強化・拡張で大型共同研究を創出します。

　また、スマートコミュニティ分野ではスマートヘルス領域で人のこころの健康（高齢者、企業従業員、孤立者等）に関する幅広い共同研究の創出と、スマートエナジー領域の展開を図ります。海事・エネルギー分野では水素による再エネ高度利活用に関する取組みと共に、風況調査大学発ベンチャーとも連携した共同研究創成を目指します。

　さらに、以上の4重点分野のほかに、大型の包括連携協定を締結した企業に対して、その企業ニーズの分析に基づく研究提案により複数の個別共同研究契約を創成していくマネジメントも行います。

　我々OI機構は、社会課題・企業課題の解決に向けて本学各部局の研究力を最大限に活かす取組みを通じて、本学のオープンイノベーションを発展させたいと考えています。

2022年4月