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シーズ集

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情報更新日

2018年1月24日

シーズ情報

研究課題名

生体膜を模倣したパターン化人工生体膜

キーワード

生体膜、膜タンパク質、情報伝達、脂質二分子膜、自己組織化、バイオチップ、バイオセンサー、1分子計測、1分子診断、ナノ流路

分野

バイオ

概要

 私たちは、生体膜の構造と機能をガラスなどの固体基板表面に再現する「人工生体膜」を開発しています。「人工生体膜」は、生物・環境と人間との新しい接点(インターフェース)として、診断、食品・環境中物質の計測などに貢献します。人工生体膜は、光重合性リン脂質を用いたポリマー脂質膜と生体由来の脂質膜(流動性脂質膜)を、光リソグラフィー技術でパターン化して形成されます。ポリマー脂質膜は、膜を区画に分割したり、膜構造を安定化する働きをします。流動性脂質膜は、天然リン脂質分子からなり、生体膜特有の分子側方拡散(流動性)を有します。膜タンパク質を導入して、その機能を計測することもできます。例えば、薬物代謝に重要なシトクロムP450、医薬品の主要標的であるGタンパク質共役型受容体(ロドプシン)などの機能解析が可能です。また、高分子エラストマー材料を用いて厚さ数十ナノメートルのナノ空間(ナノギャップ構造)を膜表面に形成することで、生体分子を超高感度に計測することが可能になりました。この技術を利用して疾患に関連したバイオマーカーを検出することで、1分子計測で病気を高感度・正確に診断できる1分子診断技術を実現します。そして、半導体製造技術と組み合わせて、基板表面に人工生体膜を集積化することで、創薬、診断、環境計測などに貢献できる世界的にもオンリーワン技術体系の確立を目指しています。

何が新しいか?

他の研究に対する優位性は何か?

 生体膜の特徴(流動性)とナノ空間を利用することで、微量物質の定量を高感度かつ簡便に行える系を創製しました。同じ目的で従来用いられている受容体結合試験やELISAで必要とされるB/F分離操作が不要となり、ノイズの軽減、作業の大幅な簡易化が期待され、多量の検体を高感度で検出する応用での有用性が期待されます。

どのような課題の解決に役立つか?

 生体膜を介した様々な生体分子反応を高感度かつ定量的に評価できるバイオチップとして、診断(バイオマーカー検出)、創薬候補物質の評価、食品成分の安全性評価、環境汚染物質モニターなどに応用されると期待されます。

関連する特許

関連する論文

参考図表

研究者情報

氏名

森垣 憲一(モリガキ ケンイチ)

所属

バイオシグナル総合研究センター

専門分野

応用化学、生物物理学、生体膜、自己組織化現象

リンク

企業との協業に何を期待するか?

以下の分野での共同研究

問合せ先

神戸大学 学術・産業イノベーション創造本部
oacis-sangaku[at]edu.kobe-u.ac.jp
([at]を@に変更してお送りください。)

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